これから食欲の秋で、太るかも・・と心配になる方が多いようなので、今回は食欲の話をします。
「痩せたい!」と思ったとき、いちばん問題になるのが「食欲」だと思います。
痩せたい、でも食べたい・・・
誰でも、こんな葛藤に悩まされたことはあることでしょう。
多くの人が、痩せるためには、食欲との闘いが必要と考えているようです。
じつは、あなたが健康的に、長期的に痩せたいなら・・・
決して、食欲とたたかってはいけないのです。
僕が長年、ダイエットサポートを続けてきて、気づいたことがあります。
なかなか痩せない、という人ほど、
「食べること(食べもの)への執着、こだわり」
がとても強い、ということです。
今までダイエットを繰り返してきた人ほど、この傾向が強いようです。
たしかに、健康的に痩せるためには、健康的な食生活が欠かせません。
でも、ほとんどの人は、
「どんな食生活をしたら健康的に痩せてキレイになれるのか?」
という知識は、十分すぎるほどある。
ところが実際は、とんでもなく不健康な食生活をしていたりします。
知識はあるのに、実行できていません。
もしくは・・・
かなり健康的な食生活を実践するようになっている。
内容はとても健康を意識しているのですが、
食べる、ということにとらわれている分、食べる「量」がとても多い。
単純に量、というより、あれもこれも・・といろいろ食べたいので種類が多くなりすぎて、
結果的に食べる量が多くなっていたりします。
人によっては、つねに「何を食べようか?」考えてばかりいることもあります。
これは食べること中心の生活になっている状態で、いい状態ではありません。
どんなに身体によいものでも、身体に入れすぎれば害になります。
つまり・・・
「ダイエット」を意識すればするほど、
●かえって不健康な食生活になる
または、
●健康的な食生活だけど食べ過ぎて痩せない
というパターンになりやすいのです。
長期的に、健康で理想的な体型を保っている人は、
ほぼ例外なく、食べものや食べることへの
過度な執着
から、解放されています。
おいしいものを食べることは好きだけど、いらないときは別に食べなくても平気。
基本的にはかなりシンプルな食生活で、量も以前に比べたら少ない。
かといって、別にガマンしてるわけでもない。
いたって「自然体」です。
食欲との闘い、とは無縁。
では、食べものや食べることへの執着から解放されるには
どうしたらいいのでしょうか?
まずお伝えしなければいけない大事なことは、
今、食への執着から解放されて理想的な体型を維持できている方も、
食へのとらわれに悩んでいた時期をほぼ経験している、ということ。
そして、食べることやダイエットへのとらわれから解放されるまでに、
試行錯誤をかなりしてきた、という事実。
こういう事実を公開する人は、意外にいません。
試行錯誤、紆余曲折のプロセスをみんな、表に出そうとしない。
だから、結果を出している人は、スムーズにほとんど障害もなく最高の結果にたどり着いたかのように
錯覚させてしまいます。
なんの障害もなく望む結果にたどり着く人など、めったにいません。
食べることや食べ物の執着はだれにとっても非常に強力で、
簡単に解放できるものではありません。
ダイエットの本当の成功とは、
こうした、食べることへの必要以上のこだわりやとらわれからの解放、
さらには「ダイエット」そのものから解放されたとき。
もう、「ダイエット」なんて考えもしなくなったとき。
自然に、ふつうに食べているけど太らない、となったとき。
これ以外にありえません。
話がだいぶそれましたが、
食べものや食べることへの執着から解放されるために、
僕が最初におすすめしているのは、
●食べること以外で、楽しみや癒しを増やしていく
ということ。
食べることがいちばんの癒し、楽しみになっているときに痩せよう!と頑張っても
なかなか結果が出ません。
食べることが好き、というくらいでしたら問題ないですが、
楽しいことが食べることだけ、というのはちょっと問題。
食べることが大好きな自分を否定する必要はありません。
むしろ、食べることは、おもいっきり楽しんでいいのです。
そして、それ以上に、自分がほんとうにやりたいことを見つけて、
そこに時間やエネルギーを注ぎ込むこと。
これがとても大事です。
今回の話は、僕が指導者としてお話してるわけではなく、経験者として語っています。
僕自身も過去に、食事制限の反動から、
食べること中心の生活
になってしまい、食べものに心身ともに振り回されたという苦い経験をしている。
そんなとき、一所懸命に食べものへのとらわれから解放されようとがんばっても、
逆効果になることを実感しました。
いちばん大事なのは、もっと人生を楽しむこと。
僕の場合は、音楽活動の再開がそのきっかけになりました。
参考になれば幸いです。
↓十数年前、友人の医師S君との共演。貴重な写真です(^^;