僕はカウンセラー&コーチとしても長年活動していますが、いままでたくさんの方から相談を受けてきて、ずっと気になっていたことがあります。

●他の人のことが気になってしかたがない人が多い

ということです。

女子プロレスラーの木村さんが亡くなられた、という話を聞きました。

かなりニュースになっているので、きっと誰でもご存じだと思います。

僕はテレビをまったく見ないので、テレビや番組内容のことはまったく知らないのですが、じつは今年の1月4日、東京ドームでの新日本プロレスイベントのオープニング試合で木村さんが選手として登場、彼女の試合を目の前で見ているのです。

だから、びっくりしました。

超満員の東京ドームのリングで華麗な技を魅せてくれた、22歳、まだまだこれからのレスラーだったのです。

ネットからの情報によれば、Twitterで誹謗中傷を受けていたということです。

よく知らないのですが、どちらかといえば悪役だったのでしょうか。

ステージ、リング、テレビ・・・こういった「表舞台」に登場する人たちが見せる姿は、かなりの部分が「演じられ」「つくられた」仮の姿です。
プロレスラーなどまさにそうで、悪役は会社から言われて仕方なく・・・ということもあるそうです。

たしかに新日本プロレスでも、悪役レスラーはもともと真面目でいい人が多い。

プロレスもある意味ドラマであり、どうしても悪役は必要なのです。
問題なのは、一般の人たちが映像を通してみると、その人の役柄=本人、という間違ったイメージを持ってしまいがちになることです。

映像の影響力(破壊力)は、真実を理解していないととんでもなく大きくなります。

これは、我々の日常でも同じ。

時々「職場に嫌な人がいるからやめたい」という相談を受けますが、どの職場にいってもたいてい一人や二人くらいは苦手な人がいるものです。
こういう人は、自分の「人生ドラマ」における悪役なのです。登場人物の一人にすぎません。

ネット(オンライン)の世界でも同じで、ちょっと目立ったことをやると、必ず批判したり叩いたりしてくる人がいます。
そこまでいかなくても、ネットを通した言葉というのは、なぜか必要以上に「冷たく」伝わります。
本人にはそのつもりがなくても、きつめの表現で人を傷つけてしまうこともあるのです。

僕も昔ですが「楽天広場」というブログを日々更新していました。
そこに匿名で批判的なコメントを書いてきた人がいて、すごく不快な気分になり速攻でこのブログをやめたことがあります。

だから、僕はメールやLINE、ブログなどでは、表現にすごく気を使います。
基本、できるだけネガティブなことは書かないようにしています。

ネットの世界は匿名であることが多いので、日常では使わないような強い表現を使う人が出てきます。
今回の新型コロナウイルスの件もまさにそうで、ネット上にはだれかを批判するメッセージであふれています。

人はどうしても何かあると、他の人のことを責めたり、批判したり、悪く言いたくなってしまいます。
もちろん、そういうときもあるでしょう。人間なのだから。時にはしかたありません。

でも。
他の人のことをあれこれ言ったところで、まったく自分のためにはなりません。

他の人に発したネガティブなエネルギーは、めぐり巡って自分のところに返ってくる可能性もあります。

木村さんを誹謗中傷したような人たちも、これからその実像が明らかにされていくことでしょう。

私たちがほんとうの意味で自分の人生を生きていると、他の人のことはあまり気にならなくなります。

自分がやりたいことでもう頭がいっぱいだし、忙しいので他の人のことなど考えてる余裕がないのです。

そもそも、必要以上にSNSをやったりテレビを見てる時間もなくなります。

つねに大事なのは、

「自分が、自分の人生をどう生きるか」

これにつきます!!

誰々がどうのこうの・・・と気になるときは、意識が他人軸になっているときです。

他人軸とは、他の人に対して思いやりがある状態ではなく、他の人の粗探しをしているか、他の人の態度や気分に自分が振り回されている状態です。

他人軸になるほど、イライラしたりストレスになることが増えます。

人生の時間は有限。
他の人でなく、自分自身に意識をフォーカスして、ひたすら自分を成長、進化させることにエネルギーを注ぐことを、僕はずっとおすすめしています。

自分にフォーカスしていると、人間関係のストレスが劇的に減ります。むしろ、まわりにいい人が増えてきます。
これが「自分軸で生きる」ということの本質なのです。

他の人のことが気になってストレスが増えてきたら

「自分の人生は自分が主役」

という気持ちを取り戻して、他の人のことはそのまま、そっとしておきましょう。

どっちにしても、他の人のことは変えられないのだから。